私たちは「投影しながら」生きている!?

私は大学生の時に「心理学」を専攻していました。

子供の頃から心理学にはとても興味があり、唯一と言って良い位に真面目に授業を受けていた学科の一つでした。

その授業の中で強烈な印象を受けたのが、この「投影」という言葉でした。

「投影?」「みんな投影しながら生きている?」・・・これって、どういう事?

少々難しい言葉が並んでいる様に感じるかもしれませんが、理解すると「目からうろこの状態になる」衝撃的な内容でした。

心理学における投影とは、自己のとある衝動や資質を認めたくないとき(否認)、自分自身を守るため(防衛機制)それを認める代わりに、他の人間にその悪い面を押し付けてしまう(帰属させる)ような心の働きを言うのです!

つまり「投影」とは、自分の感情や素質を認めたくないときに、それらを他人のものだと考えてしまうことです。

自分自身の心の中にある欲求や感情を自分が認めたくないときに、その感情や欲求を他人に押し付けてしまうのです。

これは「この感情が自分のものだと認めたくないから、他人のものだと考えよう」と意識的に行われるわけではありません。

つまりこの投影は、無意識に行われているのです。

あなたも、私も、みんな全人類が投影しながら生きている・・・のです。

私はこの事実に衝撃を受けたのでした!

まるで映画の様に投影されたものは、私たちの人生となって映し出されていたのですから!

投影の具体例を挙げると、自分が嫌っているのに、他人が自分を嫌っていると思い込むことだったり、自分が好きな人が、自分のことを好きだと思い込むというのも投影です。

つまり投影とは、自己のとある衝動や資質を認めたくないときに、自分自身を守るために、他の人間にその悪い面を押し付けてしまう事なのです。

他の例としては浮気している人が、本来のパートナーに対して「あいつは浮気されるような問題があったのだ」という風に、相手のせいにして思い込むことなどが挙げられます。

投影とは、無意識で行われる心の防衛機制なので、投影をしていても、またされていても気づきにくいことが特徴なのです。

他人を嫌う時も同じなのです。

実は自分を嫌っているのですが、それを認められずに他人を責めてしまうのです。

自分を嫌いのは辛い事ですからね・・・。

他人を裁きたい!という気持ちも同じなのです。

自分を振り返ったり、自省する事を避けるために、他人を裁いたりしてしまうのです。

自分を守るために、他人を裁いているとも言えるのです。

また、自分が忙しくして、休んだり怠けたりする余裕がないので、それをしている人への羨ましさがあり他人を責めるのも同じ事なのです。

「なんで怠けていられるの?」その言葉の裏には、自分だって休みたい!怠けたいという欲求が潜んでいます。

けれど自分はそれができない状況であったり、休むことがいけないことだと信じているため、怠けている人への怒りを覚えてしまうのです。

これも自分を投影している状態なのですが、人ばかりを見ている私たちは、自分の心の投影だとは気が付かないのです。

つまり、怒りの気持ちも、イライラする気持ちも、やましい気持ちも、すべて!相手にあるのではなく、自分自身にあるのです。

けれど、投影をしてしまっている時は自分自身の心に目を向けることは出来ないので、他人のせいにしてしまうのです。

私たちはこうやってケンカをしていたのです・・・。

実は、自分の心が全てを映し出していたのです。

不満は他人のせいにした方が楽だし、自分の心の不満を見る事はしたくないと言った訳だったのです。

つまり私たちが嫌いなあの人は、自分が作り上げた「投影」によるものだったのです。

ですから、相手を「赦す(ゆるす)」ことです。

そして、相手に嫌なものを投影してしまった自分自身をも「赦す」ことです。

自分を責めたら、またその責める心が、誰かに投影される事になるのですから・・・。

ケチャップを一気に勢い良く押して、あなたの周りに飛び散る様なものだったのです。

ぐちゃぐちゃにしたのが、まさか自分だとは気が付かずに・・・。

自分のイライラが投影し、あなたの周りに悪者を作り上げていたのです。

ですから、相手も、自分も、赦しましょう。

初めて聞いた方は信じがたいことかもしれません・・・。

しかし、これが真実なのです。

私たちの心は、これ程までに物凄い力を持っている事の証明でもあるのです。

ですからその力を正しく使うことが求められているのです。

だからこそ他人を変えようとしてはいけない、変える事が出来るのは自分だけ!なのです。

同じ投影ならば、幸せな気持ちを、優しい気持ちを投影しながら生きて行きたいものです。

ヴィジョン / Vision
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